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彼女のいない歴=年齢を重ねる主人公――「木綱 和也(きづな かずや)」。
想い続けていた女性はいた。
幼稚園からの幼馴染――「倉木 若菜(くらき わかな)」だ。
異性として意識し何度も何度も告白しようと思った。
けれど、断れたら怖いとかいう理由で踏み込むことができず不名誉な歴を重ねた結果――。
とうとう大学生になってしまった。

それでも若菜とは同じ大学だから、いつでも告白できると楽観的に考えていたある日――。
親友の「柏木 陽介(かしわぎ ようすけ)」から思いがけない言葉を聞く。

『じゃあ、俺、若菜ちゃんに告白するな!』

陽介から若菜のことをどう思ってるか聞かれ、ただの幼馴染だよと答えた結果――。
陽介からのその衝撃の一言。
いまさら自分も若菜が好きだと言えず、ただ若菜が陽介の告白を断ってくれるのを期待することになる。
けれど、和也の期待は脆くも崩れ去り、陽介と若菜は付き合うことになる。
その日から和也は告白する前に失恋しまったショックで引き篭もるようになってしまうのだった。

だが――。

『このままではいけないよな……。変わらないと……』

天井を見つめ色々と考えていくうちに、このままではいけないと思い至る和也。
これからまた好きな女の子ができるかもしれない。
そのとき、また告白できなくてずるずる先延ばしし、今回のような悔しさを味わうのはもう嫌だった。
けれど、具体的にどうしたらいいのかが分からない。

と――。

『己を変えたければ門を叩くがよいぞ』

春休みに知り合った、自称・恋愛道の達人と称する老人――
『神原 泰三(かんばら たいぞう)』のことを思い出す。
かなり胡散臭い『自称』だが、藁にもすがる気持ちで一杯の和也。
老人の下へと赴き、弟子入りを志願するのだった……。